はじめに
世の中の流れにのるべくいろんなツールを試している。これは 6 月に試した日報管理のふりかえり。
Obsidian はじめました
生成 AI と相性が良さそうな記事をよく見かけるようになっていたので Obsidian を使い始めた。 この時点ではまだ生成 AI ツールは特に普段使いしていなかった。
Obsidian にはデイリーノートという機能がある。日付の書式やファイルの置き場所さえ決めておけば、デイリーノートはすぐにでも使える。「起動時にデイリーノートを開く」という設定も有効にしておけば 1 日のはじめに Obsidian を起動したときにその日のデイリーノートが自動で作成される。

個人的にはフォルダの階層をきれいに維持したい方だが、階層化されたフォルダを探しに行ったり新しいファイルを作ったりせず、起動時にもうファイルが用意されているというのが使いやすいポイントだと思う。
テンプレートも用意できるので、決まったフォーマットで書きたい人にも優しい。
僕の設定ではデイリーノートは YYYY-MM-DD というフォーマットで作成される。作成する場所は 01_Daily とした。ファイルやフォルダをアルファベット順にソートしているため、全体のツリーで一番上に来るように 01_ をつけている。
本当は 01_Daily/YYYY-MM/ の下に置きたかったが運用が複雑になるため、日々の手軽さを優先して諦めた。
課題
デイリーノートは 6 月上旬から書き始め、月をまたいで 20 日分ほど溜まってきた。ここで小さな問題がふたつ出てきた。
ひとつ目はフォルダ構成である。せっかく 01_Daily という名前でフォルダを一番上に置いているのに、デイリーノートの今日の分は 01_Daily の下に置かれていく…
上で諦めたと書いた 01_Daily/YYYY-MM/ 構造が頭をよぎる。
ふたつ目は溜まってきたデイリーノートの閲覧である。ちょうど月が変わったので一ヶ月のふりかえりみたいなことを考えるが、デイリーノートを見返すのは時間がないとなかなかやれない。 書くのはいいが、書いたっきりになる問題がある。(そして段々とめんどくさくなり書かなくなってしまう)
Claude Code の力を借りて課題解決
完全に別文脈だが、最近 Claude Code を契約した。本当に最近なのでまだ駆け出しである。右も左もわからない。
「でも、生成 AI ってテキストのサマリとかそういうの得意なんでしょ?」
というわけで、カスタムスラッシュコマンドを使って上の課題を解決するようにした。 カスタムスラッシュコマンドが何かはドキュメントにも書いてあるので割愛する。
ドキュメントに沿って ~/.claude/commands/obs-monthly-summary.md というファイルを用意した。
解決したいのは以下のような内容である。(例えば 6 月の日報整理をイメージする)
01_Dailyの下に2025-06フォルダを作成- 6 月の日報ファイルをすべて
2025-06フォルダに移動 - 6 月の日報ファイルを要約して
2025-06-monthly.mdを作成
こんな感じである。そのための指示は以下のように書いた。
# はじめに この処理のやりとりは日本語でお願いします。 作成しようとしているファイルやフォルダがある場合はそのパスを正確に教えて下さい。 # 月次処理をおこなう 現在の日報ファイル({{Obsidian のパス}}/01_Daily/$(date +%Y-%m-%d).md)に以下の処理をおこなってください。 ## ひとつ目の処理: $ARGUMENTS $ARGUMENTS は年月日の「月」です。 {{Obsidian のパス}}/01_Daily/ を Daily ディレクトリと呼びます。 Daily ディレクトリの直下に $(date +%Y)-$ARGUMENTS というフォルダを作ってください。 そして Daily ディレクトリに直下にある $ARGUMENTS 月に相当するファイルを上で作成したフォルダに移動してください。 Daily ディレクトリの直下に $(date +%Y)-$ARGUMENTS というフォルダがすでにある場合は、この処理はスキップしてください。 ## ふたつ目の処理 ひとつ目の処理でできた Daily ディレクトリの直下の $(date +%Y)-$ARGUMENTS というフォルダにある日報ファイルを要約して $(date +%Y)-$ARGUMENTS-summary.md というファイルを作ってください。
これを /obs-monthly-summary 6 で実行する。
ファイルの移動は期待した通りのものになった。 また作成されたサマリも自分で作ったものではないので、なんとなく読むのが楽しい。想像以上の出来である。
おわりに
月末にサマリを作る仕組みができたので、日々のデイリーノートも真面目に書くモチベーションが上がった。 という感じで、令和っぽい日報管理が始まった。